24歳68話
僕が心療内科に通いだした頃、なんぞうが合宿免許で車の免許を取った。それ以来よく一緒にドライブをするようになった。前までは僕が運転士役やったわけやけど今度はなんぞうが運転手役になってくれてなんぞうはいつも乗り気で運転をしていた。気持ちは分かる、免許取り立ては何の目的もなく乗りたいもんなんや。ある日曜日の事前日に明日ドライブしに行こうと約束し、医者から貰った眠剤を飲んで床に着いたわけやけど、何と朝おねしょをしてしまった。朝昼晩大量の向精神薬と寝る前の眠剤で身体が弛緩しまくり膀胱もゆるゆるになっていたわけね。おねしょはショックやったけどシーツをそのまま洗濯機の中に放り込み干すのは母親に任せた。着の身着のままのドライブ、それは僕の抑うつ状態を和らげるのに少しは効いたような感じもする、何より一人じゃない事が今の自分の支えになっていたように思う。途中どこかのパーキングエリアでトイレ休憩をし、小トイレをしようと今まさにおしっこを出そうとした時、お尻の間ににゅるにゅるとした変な感覚がした、小トイレが終わってまさかと思い指でお尻の割れ目をなぞると思いっきりうんこが付いてしもうた…薬の力は恐ろしいで…ここまで身体を弛緩させるなんてなー。それくらい薬が必要なしんどい身体になってしまっていることも改めて分かった。
とある日、地元の本屋で手に入るフリーの求人雑誌を片手に掲載されていた会社まで行った。別に面接に行くとかやなくて自分が働くイメージをその行動によって沸き立たせ自分を元気づけようとしていた。今考えると認知行動療法みたいなもんなんかなとも思う。そんな訓練を半年くらい続けていくと不思議と未来に対して希望が湧いてきて、あの鉛の様に重たかった身体やガラケーのカメラのような画素数の視界もなくなった来た。そう、希望こそが抑うつ状態を良くする一番の薬やったわけやね。何とかなるやろうと思ったその日から僕の身体はみるみる良くなっていった。「絶望は愚か者の結論」という言葉は、イギリスの政治家ベンジャミン・ディズレーリの言葉で今も僕が大切にしている言葉や。
抑うつ状態の時期は本当に辛い、暗澹たる日常、背中全体にのしかかってくる寂寥感、腹の底から湧き出てくる焦燥感、鉛の様に重い身体。天気がいいとか関係ない、晴れの日も曇りの日も雨の日も自分にとっては真っ暗や、空全体で自分を押しつぶそうとしてきている。
この時期タバコすら吸えなくなって禁煙も出来たけどね。
ブログするなら↓↓↓↓



