2024-09

過去の話

20歳21話

秋風蕭条 秋は僕が一番好きな季節だ、過ごしやすい陽気、この匂い…秋が来て友達なんかと街へ繰り出すと決まって鼻で大きな深呼吸をして『いい匂いやな~』と満足げにいつも言っていた。一年の終わりに差し掛かり次の年まであともう少し…一年を振り返るのも...
最近の事

振り返り

分かれ目  専門学校に入学した時は学生生活三年間を全うしその後福祉関係の職場で白いカッターシャツに袖を通し颯爽と働く自分を思い浮かべていた、そして30歳までに結婚家族を持ち…みたいな。それが卒業はおろか学生生活すらまともに出来ずこんなに早く...
過去の話

20歳20話

昼夜逆転  学校の追試、補修授業を横目に自分の自堕落な生活がのそのそと這うように歩み始めている、週末のバイトはいつも深夜二時に終わりそこから後片付け(レジの締め、掃除、セコムセキュリティーのセット等など)その後店前で同僚とタバコを吸いながら...
過去の話

20歳19話 

タバコ合法化 バイトを始めてもうすぐ3ヵ月が経とうとしている、仕事も大体覚えてきて緊張感もだいぶなくなってきた。タバコ休憩は店長のゴーサインがあった時だけ許されたがバイトの人員が増え店長とシフトが被る日が少なくなってきて店長がいない日は鍋さ...
過去の話

19歳18話

自由への転落  8月に入った頃だろうか、僕と母親は専門学校2階の生徒指導相談室で担任の先生と向かい合わせに座り今後どういった形で学生生活を行っていくのかを三人で話し合った。前提として僕はもう学校を辞めることを伝えた。すると担任か『休学』とい...
過去の話

19歳17話

精神病院  父親に勘当されかけた次の日の朝、僕は父親に申し訳ない気持ちでいた、父親は僕の将来の事を考えて怒っていたに違いないから。家から出ていけと言ったのは極端な発言だとは思うけどそのまま学校を辞めるなよって言うことだと思う。今まで生きてき...
過去の話

19歳16話

父との初衝突  追試の日が近づいているのに、僕はその試験に向けた対策などしていなかった。追試の発表(7月中頃)翌日辺りから夏休みに入り、追試は8月の中頃、その翌週から2週間の実習が始まる。この時僕は専門学校を辞めるなんて事は頭になかったし、...
過去の話

19歳15話

リストカットで初出勤 バイトの接客中、半袖から見える包帯が気になる。ホントに切っちゃったんだ、僕の人生にリストカットが追加された。どこかに転がり落ちていく心、そしてセピア色に褪せていく数日がいよいよ僕が社会から離れていくことを確実な物にして...