18歳5話

 入学して3カ月、電車通学から自転車通学になり専門学生っぽくなってきた僕、いつもの三人組友達と毎日遊ぶ日々、学校終わりの飯はもちろん近くの公園でたまったり、夜の街に繰り出し後に僕のバイト先である雑貨店に行き買い物をしたりした。そこでよっちゃんが映画『タクシードライバー』のVHSを買ってたっけ…… 

 一学期が終わると専門学校での初めての夏休み。丸2カ月の夏休み何をしようか??いつもの友達は地方に帰っている。というか、というか!夏休み中にいく施設への実習が嫌すぎる、この実習を済ませないと夏休みは始まったと言えない。実習は任意の日取りで決めてよく僕は実家から歩いて20分位の所にある特別養護老人ホームに夏休みが始まるとすぐに連絡を取った、要件を伝えると施設の方が快諾してくれた。実習は全部で4日間、学校で貰ったレポート用紙に毎日その日の実習内容や感想を書くといったものだ。実習内容はというと施設で1日中見学といった程度で特に何をするわけではない、やることはあっても介護士やヘルパーさん達と一緒に雑用をするくらい、ヘルパーの人にやかんを床に置かないで下さい!!と注意されたり、MSWの人から入居者様と一緒に会話等してくださいとテーブルに案内されたが直後に介護士の人からそのテーブルは入居者様のテーブルなので使用しないでください!と怖い顔で怒られたりした。初めて介護施設に入るのは初めてで色んな人がいた、一番覚えているのはずっと英語で話している入居者だった。かつて英語の教師とかだったんかな?それとも海外に長い間住んでいたとか?今になって思えば認知症の様な感じだった。               

 見学者という立場でありながら結構怒られた、そして強めの疎外感を全身に覚え、昼休憩中に母親が作ってくれたおにぎりを食べながら孤独感に胸が絞られた。実習の朝、実習中、帰り道、家でも気分がどうにも沈む、いつも見る風景が少しどんよりとして身体も少し重い、なんなら少し泣きそうだ。僕は弱い。 

 『社会から向けられた目、疎外感、気にしすぎ?』

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