過去の話20歳28話 走馬灯 改めて専門学校生活は一瞬だったなと思う。走馬灯という言葉があるが走馬灯に丁度良い長さだと思う。でもまぁ一年半の学生生活なりに色々あった。忘れる前にこまごまと思い出しておこう…入学式から始まって、仲良くなったクラスメイトと行った飲み... 2024.10.16過去の話
過去の話20歳27話 任務完了 自分の机の上に留学サポートセンターから貰った資料が無造作に置かれている。僕はそれを眺めながらホッとし、何かやり遂げた後のような満足感と安心感にしばし浸っていた。何をやり遂げたかというとこの何もない人生で何かをしたことだ。人生に空... 2024.10.15過去の話
過去の話20歳26話 小旅行 「イギリス留学に興味があるんですけど…」追い詰められた債権者が夜逃げの相談を闇業者にこっそりするように会話を始めた。向こうの電話口で女性の人がいきいきと「そうなんですね、弊社のホームページはご覧にいただけましたか?」と、僕の内向き... 2024.10.12過去の話
過去の話20歳25話 鍋さんと同じ道へ? 街の中心部から二駅位離れたJR線の駅を降りた僕は携帯電話のメールボックスをたびたび確認し待ち合わせ場所に来るかどうか分からない鍋さんがいる場所へ駅から南へ向かった。バイト中いつものように鍋さんと談笑していて思ったより話... 2024.10.11過去の話
過去の話20歳24話 深夜番組とチキンラーメン 2003年がもうすぐ終わろうとしている、学校退学後(厳密には二年分の学費を払ってもらっているので在学している期間は2004年まで)僕の生活は明らかに昼夜逆転をし始めて起きている時間が昼から夜に知らず知らずのうちに移... 2024.10.09過去の話
過去の話20歳23話 時を超えて示してくれたこと 夜8時頃、彼女が車の助手席で握った手を太ももに置いたままじっとうつむいている、それに気づいたのは僕が彼女の家の前で少し話をしてから見送ろうかととりとめのない会話を彼女に投げかけた時だった、彼女からの返事はなかった... 2024.10.07過去の話
過去の話20歳22話 宅録 10月を過ぎた辺りだろうか、バイトがない平日夜に幼馴染達と僕の家で集まることが多くなった。集まるのは僕を入れて三人、メンバーはなんぞうとジィー君(小学二年生の時に同じクラスになってからの友達)でこの三人は仲がいい事と家が近いという理... 2024.10.05過去の話
最近の事頭がぐつぐつ 貯金箱と足るを知る 専門学校退学後のフリーター時代、週末3連勤のバイトを終えるとよっぽどの事がない限り僕は彼女の家に寄って遅めの晩飯を食べていた、そして食事中に必ずすることがあってそれは3日分のバイト代(即日現金払い)を彼女の家にある筒型... 2024.10.01最近の事
過去の話20歳21話 秋風蕭条 秋は僕が一番好きな季節だ、過ごしやすい陽気、この匂い…秋が来て友達なんかと街へ繰り出すと決まって鼻で大きな深呼吸をして『いい匂いやな~』と満足げにいつも言っていた。一年の終わりに差し掛かり次の年まであともう少し…一年を振り返るのも... 2024.09.28過去の話
過去の話20歳20話 昼夜逆転 学校の追試、補修授業を横目に自分の自堕落な生活がのそのそと這うように歩み始めている、週末のバイトはいつも深夜二時に終わりそこから後片付け(レジの締め、掃除、セコムセキュリティーのセット等など)その後店前で同僚とタバコを吸いながら... 2024.09.22過去の話