18歳2話
入学式が終わり後日、学校で初日のオリエンテーションが行われた。クラスの担任による挨拶、学校の説明、そして生徒一人ずつみんなに自己紹介をするというお決まりの儀式 今まで僕が使っていたテンプレート(将来の夢は福祉関係の仕事に就くことです) をとうとう卒業する日が来た。みんなは将来福祉の仕事に就くつもりでこの学校に入ってる、なので将来の目標も福祉の世界でどうありたいか?的な文脈で何かひとこと言えばいいのだろう、ちなみに自己紹介の内容は 名前、出身地、趣味、将来の目標を言って下さい、と担任は皆に促していた。ここで一つ自己紹介に「出身地」と入れてきたのはなかなか新鮮で(あ~専門学校、大学あるあるやなー)と少し感動した。
いよいよ僕の自己紹介の番が回ってきた。名前を言い、出身地(地元)趣味は当たり障りのない音楽鑑賞と答え、将来の目標、、、あれ?何を話そう、、クラスメイトが順番に答えて行く最中考えていたがこれがさっぱり思いつかない、福祉関係の仕事に就きたいとは考えていたがその世界でどうありたいかなんて考えてないよ、、みんなもそうよな? その時クラスメイトは何を答えたのか覚えてない。僕は確か「将来頑張って行きたいです……」と、何の思想も感じさせない回答で苦笑いをした心優しい担任に「はい、ありがとうございます皆さん拍手ー-!」と事なき?を得た。
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