19歳10話

 新しい彼女、バイト、学校と取り敢えず世間一般で言う学生らしき僕の生活は凡庸でこれといった人生の起伏もなく当たり障りのない思想の下穏やかに流れていっていた。言い忘れていたが元彼女とは高校生の時からお付き合いをしており、互いが違う大学、専門学校と環境も変わり心も身体も徐々に離れていき自然消滅していった。互いに離れる心を淋しいと思う反面それに耐えられる自分の残酷さ、それを上回る欲望が今になって思えば若々しかった。これは時代が違えど多くの人には受け入れられないし倫理的にもマズイなとも思う。バイトに関してだがこれは母親に猛烈に反対されていた。学生は勉強するのが仕事、遊ぶ金が欲しければ渡すからバイトは勘弁してほしいとのこと。その母親の太い援助をおバカにも断り僕は周りの皆と同じように勉強し、且つお金も稼ぐ身を体現したかった、バイトもしていない自分がなんとなくダサいと思っていた。あの生きる事に関してただひたすら厳しい母親の反対を今になって思えば良くもまぁはねのけられたなぁと思う。実際はその年になると母親とのちょうどいい距離感覚を掴んでいたのだと思う、干渉されず付かず離れず…母親…強固で恐ろしい権力と権威のマントを被った母親、小さい頃から脅され、蔑まれ、目の敵のようにいつも接してきて僕の心を鎖で絶えず繋ぎきる大人だった…ところで父親の影は1つも見当たらない…(笑)忘れる前に家族のことも書いていかなくちゃ…急に母親の話になってしまった。


「この繋がれた重い鎖からいつ解放されるのだろうか?繋がれていると自分自身が勝手に勘違いしているだけなのだろうか?」

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