まさゆめ

21歳50話

 海の上に立つぐにゃぐにゃした大橋の上で何度もバウンドし身体が橋の外へ何度も投げ出されそうになるが辛うじて橋の中心からは逸れず時折り長い滞空時間ののちまた橋に打ち付けられ宙を舞った。身体はどこも痛くない。本人はこれが幻だと理解していて、この緊張感と高揚感が少しばかり続いてくれることを望んでいた。目を覚ますとリビングの大型テレビが置かれたキャビネットの足元でうずくまっている自分がいた。たしか朝食を食べた後にそのままリビングで寝ていたんだっけ、リビングのソファーで祖母が大好きなピンク色の糸で編み物をしている。テレビの方へ目をやるとマンションの根元になにやら大きな鉄の塊がめり込むようにそれは大破していた。

JR福知山線脱線事故(ジェイアールふくちやませんだっせんじこ)は、2005年(平成17年)4月25日9時18分ごろに西日本旅客鉄道JR西日本)の福知山線(宝塚線)塚口駅 – 尼崎駅間で発生した列車脱線事故である。乗客と運転士合わせて107名が死亡、562名が負傷した[1]

https://ja.wikipedia.org/wiki/JR%E7%A6%8F%E7%9F%A5%E5%B1%B1%E7%B7%9A%E8%84%B1%E7%B7%9A%E4%BA%8B%E6%95%85 【ウィキペディアより】

 各局報道はこの事故を速報で流し続けかなり緊迫した様子がうかがえる。うららかな昼の気持ちよさと寝起きの自身の体調の良さ、この事故の悲惨さのコントラストが不思議であった。救助活動は真夜中まで続いている。毎日何もせず気持ちよく寝ていたって世の中は動いている、回っている。僕はずっとふわふわしたままその日は真夜中辺りに眠りについた。

過去の話
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